キスから始まった恋【短編】
~キスの真実~
「で?そのまま二人で仲良く帰ってきたってわけ?」
「美羽!!あたし真面目に話してんだけど。」
「ごめん、ごめん。そんで?好きなんでしょ?」
「はぁっ!?な、なにをっ唐突に!!」
「え?違うの?」
「~違う!!」
「でも、そのキスの時さ、よけようと思えばよけられたでしょ。」
「それはっ…そうだけど…。」
あたしはなぜか、あの目によわい。
見つめられると、動けなくなる。
「す、好きじゃ…ないもん。」
「はいはい。分かったよ。じゃあ早く行ってきな!そのタオル、返してくるんでしょ?その噂の優雅くんに。」
「う、うん。でも~昨日の今日は気まずいでしょぉ…ねっ!美羽?」
「い、や!あたしは行かないかんね。一人で行ってきな!」
「う~分かったよ。一人で行けばいいんでしょ!?一人でぇ!!」
半分嫌味ったらしく言うと、葉月は席を立つ。
「そーそーんじゃ、行ってらっしゃい!!」
「分かってますよ!ちゃちゃっと行ってきますぅ!!」