キスから始まった恋【短編】
「…ハァッ……」
たどりついたその先には…
「……んで……なんでっ…?」
あれから何時間もたつのに、砂浜に膝をつけて必死に何かを探すあいつの姿…
「…ゆう…が…っ」
…らいって…あたし…嫌いって…言ったんだよ…っ?なんで…そんなに……………っ
あたし…優雅が好きだよ…どうしようもないくらいに………好き…
泣きながらも、声にならない想いを何度もくりかえす。
「…ないな…」
まだ6月だというのに、汗をたらしながらそう呟く優雅の姿…。
「……っ…優雅ぁ…っ!!」
「ッ!?……葉月…先輩…」
「…何、してんの…?」
「……別に。海、見てただけ。」
……うそつき。