turtle dove
Prologue
早朝5時。
アヤネ
中学生になった私、綾音は、新聞配達のバイトを始めた。だからこうして毎朝早起きなのである。
それにしても…
「春の朝は気持ち良いね~っ!」
んーっ、と私は背伸びする。
――次の瞬間、手に持っていた新聞が突風で吹き飛んだ。
(うわ、やっべ)
慌てて取ろうとする。
…しかし背が小さくて届かない。