それでも私は恋をする
デートする
果歩に心配されそうな事態の事を考えてたら、またまた目が冴えてしまって寝坊した。目の前の拓海……なんでいつも目の前にいるんだろう。
「アリス遅れるよ!」
「ああ、うん」
なんであんなに拓海がアップになってる時に、いつも私目覚めるんだろうか? 気配?
と、時間!
慌てて用意する。どの服着て行くか決めててよかった。が、せっかく買ったけど、試着まで見られてて新鮮さすらないのってどうなんだろう?
一緒に家を出るけど……拓海、服……違うじゃないか! 買った服と。なに自分だけ新鮮なのよ! カッコいいじゃない、バカ!
果歩達に言われた待ち合わせ場所に向かう。やっぱりうちから一番近い水族館だった。水族館かあ、久しぶりだな。
待ち合わせ場所に着いた。まあ、この際途中で一緒になったって事でいいじゃないってことで、拓海とそのまま着いたんだけど……あれ? 果歩達いないな?メールでもしてみよう。
「どうした?」
「果歩って時間前行動派なのにいないから。吉田君もいないし、果歩にメールしてみるね」
「あー、うん。そうだな」
ん? なんか拓海、歯切れ悪いな。
まあいいか。
『今着いたよ! 果歩もういるの?』
朝寝坊が影響して、私達はちょっと遅れ気味だったんで、ここ暑いし果歩移動したのかな? 吉田君と。
着信音が鳴る。
「あ、返事だ」
一応、拓海にも読もうと思ってたんだけど……メールを見て……。
「へぇ? え?」
そこには
『ごめん。初デート二人で楽しみなよ! じゃあ、明日ね』
やられた。果歩にはめられた。拓海を見ると笑ってる……拓海も知ってたんじゃない!
「拓海! 知ってたんでしょ? もう! 待ち合わせの時間だって慌てた意味ないじゃない!」
あれ? 私、怒るとこ違ってる?
「ごめんって。健太郎達がすっかり盛り上がったみたいでさ」
「別にいいけど……」
拓海と二人きりなんだと思うとホッとした気持ちとなんか照れ臭いような嬉しい気持ちが入り混じる。
「じゃあ、行こう!」
「あ、うん」
本当に本物の初デートみたいになってしまった。嬉しいような切ないような……。
拓海に腕をとられて歩いてる私達はデートしてるようにしか見えないんだろうな。
水族館……確かに涼しいんだけど、同じことを考える人で溢れてる。まだ、夏休みじゃなくて良かったよ。夏休みだったらもっと酷かったろうな。涼みにきたんだけど実現したのか? カキ氷を頬張り生き返る私達。人込みは昨日でもう結構だよ。魚を見てるのか人を見てるのかわからないよ、これじゃあ。
「果歩達もデートなのかな?」
「あ、今日は健太郎のバスケ部の試合だって例の最後の試合」
「えー! もう最初から完全に私引っ掛けられてるじゃない!」
私の言葉にカキ氷つまらせて拓海が笑ってる。もう!
「いいじゃない。二人の方が」
「うーん。まあね」
果歩達がいたら、こんなにいろいろな事を気兼ねなく話したりはできないだろう。そして、なんか楽しい。ただ魚なんかを見てるだけなのに。下手したらそれを見てる人しか見えない時もあるのに、どうしようもなく楽しいよ。後で辛くなるんだから楽しい思い出はない方がいいのにって思ってたのに、拓海と一緒にいたい気持ちを抑えられない私がいる。
「今度はショー観よう! イルカショー!」
「並ぶの覚悟しろよ!」
「やっぱり、うーん。でも、見たい!」
「じゃあ、早く食べて行くぞ!」
イルカショーを見る拓海が見てみたいというもが私の本音。暑い中、並んでてもずっと拓海と話をしてたら、その時間は苦じゃないんだよね。拓海はどうなんだろう? 見た感じは楽しそうだけど。
思うと拓海って本当に影がない。拓海が沈んでたって吉田君の話、今でも信じられない、それくらい拓海のそんな姿が想像できないんだけど。拓海の事情を聞きたくても母にも父にも聞けない。いつも拓海が家にいるから。今日も朝、拓海と二人で出かけることを全く気にする様子もなく、父と母に当たり前のように見送られた。なんなんだろう……いったい……拓海はどこの誰なの?
イルカショー早くに並んだかいあって前に陣取れた。後ろにいる小学生ごめんね。あれが……バシャーンが実は楽しみなんだよ。だからここは譲れないんだ、ごめんね。
「ここ水かかるんじゃないのか?」
「拓海、今さらだよ! 涼しいよ! きっと」
「えー! お前知っててかよ!」
そう知ってて。水かかった拓海見たさだよ。あ、自分ももちろん水にかかる覚悟です。なにせそれようにとは用意してこなかった。周りの人は用意万端。カッパやらバスタオルを用意している。それを見て、拓海はこの場所に起こることに気づいたんだけどね。
席が全て埋まり、イルカがショー用の水槽に移動させられたのか、何もいなかった水槽に姿が見えるようになった。散々並んで席について、また待たされていた私達のテンションはイルカの姿とともに上がる。
イルカだけでなくペンギンも現れた。最初はペンギンショーそして、メインのイルカショー。はじめはジャンプや何かで可愛いものだったけど、夏の暑さようなんだろう、最大限にサービスしてくれたイルカ達。
本当にずぶ濡れにさせられたよ! イルカパワーすごいな。まあ、周りの準備してた人たちと私達とたいして違わないぐらいの威力だった。
「うわー! これしばらく外で乾かさないと」
ちょうど建物内の涼しい場所の見学は終わっていた。
「だねー!」
ずぶ濡れの拓海が可愛いくて笑いがとまらない。お風呂の後で髪の濡れた姿を見てるのとはまた違ってていいなあ。こうやって私は思い出を作ってしまうんだろうな。でも、なんだかいいや! って気になってきた。拓海との思い出いっぱい作っても作らなくてもどうせ苦しい日々はくるんだから。何もない方が辛いかもしれない。何より今が楽しんだから。
「アリス遅れるよ!」
「ああ、うん」
なんであんなに拓海がアップになってる時に、いつも私目覚めるんだろうか? 気配?
と、時間!
慌てて用意する。どの服着て行くか決めててよかった。が、せっかく買ったけど、試着まで見られてて新鮮さすらないのってどうなんだろう?
一緒に家を出るけど……拓海、服……違うじゃないか! 買った服と。なに自分だけ新鮮なのよ! カッコいいじゃない、バカ!
果歩達に言われた待ち合わせ場所に向かう。やっぱりうちから一番近い水族館だった。水族館かあ、久しぶりだな。
待ち合わせ場所に着いた。まあ、この際途中で一緒になったって事でいいじゃないってことで、拓海とそのまま着いたんだけど……あれ? 果歩達いないな?メールでもしてみよう。
「どうした?」
「果歩って時間前行動派なのにいないから。吉田君もいないし、果歩にメールしてみるね」
「あー、うん。そうだな」
ん? なんか拓海、歯切れ悪いな。
まあいいか。
『今着いたよ! 果歩もういるの?』
朝寝坊が影響して、私達はちょっと遅れ気味だったんで、ここ暑いし果歩移動したのかな? 吉田君と。
着信音が鳴る。
「あ、返事だ」
一応、拓海にも読もうと思ってたんだけど……メールを見て……。
「へぇ? え?」
そこには
『ごめん。初デート二人で楽しみなよ! じゃあ、明日ね』
やられた。果歩にはめられた。拓海を見ると笑ってる……拓海も知ってたんじゃない!
「拓海! 知ってたんでしょ? もう! 待ち合わせの時間だって慌てた意味ないじゃない!」
あれ? 私、怒るとこ違ってる?
「ごめんって。健太郎達がすっかり盛り上がったみたいでさ」
「別にいいけど……」
拓海と二人きりなんだと思うとホッとした気持ちとなんか照れ臭いような嬉しい気持ちが入り混じる。
「じゃあ、行こう!」
「あ、うん」
本当に本物の初デートみたいになってしまった。嬉しいような切ないような……。
拓海に腕をとられて歩いてる私達はデートしてるようにしか見えないんだろうな。
水族館……確かに涼しいんだけど、同じことを考える人で溢れてる。まだ、夏休みじゃなくて良かったよ。夏休みだったらもっと酷かったろうな。涼みにきたんだけど実現したのか? カキ氷を頬張り生き返る私達。人込みは昨日でもう結構だよ。魚を見てるのか人を見てるのかわからないよ、これじゃあ。
「果歩達もデートなのかな?」
「あ、今日は健太郎のバスケ部の試合だって例の最後の試合」
「えー! もう最初から完全に私引っ掛けられてるじゃない!」
私の言葉にカキ氷つまらせて拓海が笑ってる。もう!
「いいじゃない。二人の方が」
「うーん。まあね」
果歩達がいたら、こんなにいろいろな事を気兼ねなく話したりはできないだろう。そして、なんか楽しい。ただ魚なんかを見てるだけなのに。下手したらそれを見てる人しか見えない時もあるのに、どうしようもなく楽しいよ。後で辛くなるんだから楽しい思い出はない方がいいのにって思ってたのに、拓海と一緒にいたい気持ちを抑えられない私がいる。
「今度はショー観よう! イルカショー!」
「並ぶの覚悟しろよ!」
「やっぱり、うーん。でも、見たい!」
「じゃあ、早く食べて行くぞ!」
イルカショーを見る拓海が見てみたいというもが私の本音。暑い中、並んでてもずっと拓海と話をしてたら、その時間は苦じゃないんだよね。拓海はどうなんだろう? 見た感じは楽しそうだけど。
思うと拓海って本当に影がない。拓海が沈んでたって吉田君の話、今でも信じられない、それくらい拓海のそんな姿が想像できないんだけど。拓海の事情を聞きたくても母にも父にも聞けない。いつも拓海が家にいるから。今日も朝、拓海と二人で出かけることを全く気にする様子もなく、父と母に当たり前のように見送られた。なんなんだろう……いったい……拓海はどこの誰なの?
イルカショー早くに並んだかいあって前に陣取れた。後ろにいる小学生ごめんね。あれが……バシャーンが実は楽しみなんだよ。だからここは譲れないんだ、ごめんね。
「ここ水かかるんじゃないのか?」
「拓海、今さらだよ! 涼しいよ! きっと」
「えー! お前知っててかよ!」
そう知ってて。水かかった拓海見たさだよ。あ、自分ももちろん水にかかる覚悟です。なにせそれようにとは用意してこなかった。周りの人は用意万端。カッパやらバスタオルを用意している。それを見て、拓海はこの場所に起こることに気づいたんだけどね。
席が全て埋まり、イルカがショー用の水槽に移動させられたのか、何もいなかった水槽に姿が見えるようになった。散々並んで席について、また待たされていた私達のテンションはイルカの姿とともに上がる。
イルカだけでなくペンギンも現れた。最初はペンギンショーそして、メインのイルカショー。はじめはジャンプや何かで可愛いものだったけど、夏の暑さようなんだろう、最大限にサービスしてくれたイルカ達。
本当にずぶ濡れにさせられたよ! イルカパワーすごいな。まあ、周りの準備してた人たちと私達とたいして違わないぐらいの威力だった。
「うわー! これしばらく外で乾かさないと」
ちょうど建物内の涼しい場所の見学は終わっていた。
「だねー!」
ずぶ濡れの拓海が可愛いくて笑いがとまらない。お風呂の後で髪の濡れた姿を見てるのとはまた違ってていいなあ。こうやって私は思い出を作ってしまうんだろうな。でも、なんだかいいや! って気になってきた。拓海との思い出いっぱい作っても作らなくてもどうせ苦しい日々はくるんだから。何もない方が辛いかもしれない。何より今が楽しんだから。