bitter days



それから2人は顔を合わせれば軽い言い合いをするようになり、私は専ら2人の仲裁をしていた。
そんなこんなで、3人で顔を合わせることが多くなり、私が無理矢理別の方向に話を持っていくので、自然といろんな話をすることになり、なんだか今のようにまとまってしまった。


元々覗き見をして、されての立場からスタートしたからお互いに気を使わずに接していて、修也もそれがいいみたいで落ち着くようだ。女友達なんて、いなかったんだろう。






でも、私は知っている。そんな修也も、恋をしているって。






相手は言うまでもないし、私はそれを修也に言うつもりもないけど、修也ならなんとかしてくれるんじゃないかなって、実はコッソリ思ってる。
でも、修也本人は動く気がないみたい。なんでなんだろ。








目の前のやり取りを微笑ましく見ながら、やっぱり思う。


「郁、何かあったら、言えよ。」


「なんで修也に言わなきゃなんないのよ。」



そんなに優しい声で、優しい瞳で見るなら、伝えればいいのに。まったくもう。








でも、私は、ずっとそばにいるからね。




いつか、郁が自分を大事に出来て、本当の郁を好きになってくれる人が現れますように。


そう願わずにはいられなかった、17歳、夏。




















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