bitter days

合同企業説明会が終わり、本格的に説明会や面接が始まり始めた春先。
今日も1社面接がある。

あたしは結局、大手をメインに就職活動をしていた。自分が名前を知っているというのは一番確かで安定しているはずだし、大手に就職出来れば家族が安心するかなと思ったのだ。


うちは父子家庭なこともあり、大学は授業料が免除されている。まあそれなりに学力も伴わないと免除の申請が通らないから勉強もきちんとやってきたし。やっぱり会社に興味は全然ないけれど、それなりのところに就職したい。







とは言っても。




「はあ、また落ちた。」



大手なだけあってなかなか受かりづらいのが現状だった。しかもなぜか最終面接で落ちることがほとんどで。
きっと、私がそこそこ大手であればどこでもいいということが伝わってしまうんだろう。だって、熱意とかないんだもん、しょうがないじゃん。



高校、大学と希望のところに進むことが出来た私にとって、初めてぶつかる壁だった。なに甘いこと言っているんだと言われるかもしれないけれど、でも今まで対自分で済んだ受験とは訳が違っていて。



柄にもなく、なんか誰かに寄りかかりたいなあって思った。