bitter days




「橘あああ~本当にありがとう!お前のおかげで教授からお咎め受けなかったよおお!」



「よかったな。分かったからそんなにくっつかないでよ。」




俺に人目も憚らず抱き着いてくる友人を引き離しながら食堂についているカフェでアイスコーヒーを注文する。
一仕事終わった後のコーヒーが美味しいんだよな。



友人と2人で席について談笑していると、俺の背後から声がした。


「あれ!斉藤先輩じゃないですか!」



「おう!久しぶりだなあ~!」



2人の話している内容からすると、先ほどから出てきている俺の友人の斉藤が所属しているテニスサークルの後輩のようだ。斉藤は人当たりがいいから、後輩からもすごく慕われているのがよく分かる。



「てか先輩!今日の歓迎会、忘れてないですよね?」



「え・・・?あ!今日だっけ!?」



「今日だっけじゃないですよー。フリーの人誰か連れてきてくれるって言ってたじゃないですかー。
女子みんな期待してますよー。」



後輩に言われたことでさらに慌てふためく斉藤。





んー、なんか嫌な予感するなあ。



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