私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~
「なんですか? 課長」
と来た彰人に、

「おい、もう遅いから、帰るのなら、こいつ、ついでに駅まででも乗せてってやってくれないか?」
と勝手に言っている。

 ちらとこちらを見た彰人は、
「いいですよ」
と軽く言ってきた。

 いやいやいやいや。
 呪ってる相手に車に乗せてもらうとかっ、と小春は後ずさる。

「課長も駅まで乗せて行きますよ。
 娘さんがお待ちでしょう」
と彰人は意外に気の利くことを言っていた。

「いやいや、酒井と二人で帰れよ」
と仲間は不気味な笑いを見せる。

 人は自分が幸せだと、幸せのおすそ分けだとばかりに、周りもくっつけようとするというが、本当だな、と思って、仲間を見ていた。




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