私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~
というか、おそらく、顔だけの問題でもない。
芹沢彰人はなにをやらせても完璧なのだ。
大っ嫌いだ。
こういう人間っ。
だって、もれなく、私を莫迦にしてくるからっ。
先輩がボールペンを取りに、倉庫に立ったところで、ようやく気づいたように、彰人は小春を見て言う。
「おお。
居たのか、こちび」
居ましたよ、居ましたよ。
さっきから、ずーっと居ましたよっ。
そして、私の名前は、こちびじゃないですよーっ!
そんなに小さくもないしっ。
だが、彰人は、子供をあやすように、ぽんぽん、と小春の頭を叩いて、倉庫から出てきた先輩の方に行ってしまう。
私には、芹沢彰人を呪う三つの理由がある。
ひとつめは、この間、罰ゲームでキスされたこと。
ふたつめは、このあだ名だ。
呑み会で、ゲームが始まる前に、たまたま横に座っていた、皆様いわく、『彰人さま』が、人様の酒をひっくり返しかけて、わたわたしている私をじっと見て言ったのだ。
『お前、なにかに似てると思ってたんだが。
失踪したうちの猫に似てるな』
と。
芹沢彰人はなにをやらせても完璧なのだ。
大っ嫌いだ。
こういう人間っ。
だって、もれなく、私を莫迦にしてくるからっ。
先輩がボールペンを取りに、倉庫に立ったところで、ようやく気づいたように、彰人は小春を見て言う。
「おお。
居たのか、こちび」
居ましたよ、居ましたよ。
さっきから、ずーっと居ましたよっ。
そして、私の名前は、こちびじゃないですよーっ!
そんなに小さくもないしっ。
だが、彰人は、子供をあやすように、ぽんぽん、と小春の頭を叩いて、倉庫から出てきた先輩の方に行ってしまう。
私には、芹沢彰人を呪う三つの理由がある。
ひとつめは、この間、罰ゲームでキスされたこと。
ふたつめは、このあだ名だ。
呑み会で、ゲームが始まる前に、たまたま横に座っていた、皆様いわく、『彰人さま』が、人様の酒をひっくり返しかけて、わたわたしている私をじっと見て言ったのだ。
『お前、なにかに似てると思ってたんだが。
失踪したうちの猫に似てるな』
と。