私、あなたを呪ってマス! ~こちびOLと凶悪な先輩、芹沢彰人の日常~
目を覚ました小春は、狭い、と思っていた。
なんか狭いぞ、このベッド。
小春はセミダブルのベッドにいつも寝ているので、ぼちぼち広い。
なにかが側に居る、と足で蹴ってみた。
「いたっ。
蹴るなっ」
と男の声がする。
どきりとしてしまう声だ。
「芹沢さんっ」
と布団をつかんで叫ぶ。
彰人がこちらを見て言った。
「おはよう」
「えっ、なんでこっちに寝てるんですかっ」
「いや、あっちで寝てたんだが。
さっきトイレに行って覗いてみたら、まだお前が寝てたから。
起きろよ、と思って」
起こしに来た、と言う。
「いや、あの、全然、起こされた覚えはないんですが……」
「起こしてないからな」
と彰人は言う。
大真面目な顔で訊いてきた。
「まだ早いぞ。
ついでになにかするか?」