明日の君に手を振って

「馨、悪い。待たせたな」

ぬ、と影ができたと思って声のする方を振り向くと見上げるほどでかい男性がそこにいた。
……え、でかすぎじゃない?

「大丈夫~!あのねぇ、この子が朋美ちゃんと、こっちの子が恵ちゃん!」
「初めまして」

ペコリ、と会釈するその人は座っても大きかった。




それからすぐに乾杯の合図があって街コンはスタートした。
とりあえずはそのままの場所で。
ビュッフェ形式の食事だったので、いそいそと席を立ってみんなで食事を取りに行く。
あれ美味しそう、これも!なんて朋美と馨くんときゃっきゃとはしゃいで次々とプレートは埋まっていく。
ただ、さっきの大きな人は黙々と一人でプレートを埋めていたけれど。


……馨くんは、こっちにいていいのか?

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