偽りの教室
なんて考えてることを、3人は微塵も気づいていないだろう。



「あ、エリ。おはー」


「おはようエリ!」


「今日は早いのね。おはよ」



あたしが教室に入ると、真っ先にリンが寄ってきた。
続けてハルカ、ユウもあたしを取り巻くように周りを囲む。



あたしはにこやかに「おはよー」と挨拶をして、みんなの話に適当に耳を傾けた。



話の内容なんて大体いつも同じだ。今日の髪型がどうの、好きな人がどうの、テストがどうの。バカみたい。



だけどそんな低レベルな会話にも、笑って付き合ってあげる。バカだからこそ扱いやすいのであって、この子達が聡くなってしまったら意味が無いから。
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