いとでんわ~君と繋がる赤い糸~
「花菜」
圭が、私を呼ぶ声。
周りから色んな音がして、
聞え悪いはずなのに、
今は、圭の声しか聞こえない。
「花菜、泣くなって、辛いことあるなら、
ちゃんと言えよ。
俺、お前の笑顔が好きなんだからな」
今くらいは、素直になっても良いよね……
圭に抱きついた。
「えっ、か、花菜」
「ありがとう、圭。
イライラをあたったりしてごめんなさい」
「うん、良いよ」
圭が抱き締め返してくれた。