あの日見上げた星空
その派手な見た目の男、双子の弟である大輝は昔から女に縁がなく、毎回遊ばれて終わる。
当の本人はそのたびに延々と泣き言を言うのだが、1週間後にはまた別の女と付き合っているのである。
見る目がないのか、単なる節操無しなのか。
「あのさ、私、今から仕事なんだけど。」
そう言うと、私は膝に埋める顔を引き剥がし、食べた食器を台所へ持って行った。
母が、洗うから仕事に行きなさいと言ってくれたが、私はそれを断って食器を洗う。
後ろから、父が大輝にお前はいつまでそんなことをしてるんだとか、早く仕事しろとか説教している声が聞こえる。
もっと言ってやって、父さん。
私は心の中で笑いながら、リビングを出ていった。
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