「好きで、切なくて。メッセージ。」
「あ、あのさ、未晴……」

思いきって名前を呼んだ直後、注文してたケーキ、ジュースが届いた。

「こちら、カップル様にプレゼントしているプチケーキになります。」

にっこりと微笑みながら
ケーキをテーブルに置いて立ち去る従業員さん。

そんな従業員さんに
少し困ったように微笑む未晴。


あ…… そっか……
もう違うんだよな……

危うく "カップル "という言葉に喜んでしまうところだった、そう思うと同時に、ズキンッと痛みが走った。


自分のために。

未晴のために。

そして、背中を押してくれた翔吾のために。

ちゃんと話しなきゃな。

未晴の見えないところで
ぎゅっ、と拳を握り締めて思った。
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