「好きで、切なくて。メッセージ。」
『桜ヶ丘東高等学校』__か。


校舎から次々と出てくる生徒。

頭よさそ……

校門に居る制服違いの俺は、なんだかピシッとしてしまう。

意味もなく、制服のネクタイをキュッと締め直す。

__…

恋人同士が見えた瞬間、羨ましく思いながらも切なくなった。

「あっ。」

恋人同士に目を向けていた俺は、翔吾の発した声で向き直った。

こっち、こっち、と手招きに向かって走ってきてる子が居るように見える。

多分、女の子。

授業中だけメガネをかけている俺は、近付いてくるまで分からなかった。
< 8 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop