呼 吸 困 難 。
トントン。


ドアをノックすると、不機嫌そうな蓮の声が聞こえた。


「…何?起こされなくても僕ちゃんと起きてるから」

「着替えてリビングへおいで。朝食はもう出来てる」



女好きの兄といい、生意気な弟といい。永崎家にはろくな奴がいない――


そう思いながら、私は兄のいるリビングへと向かった。
< 3 / 6 >

この作品をシェア

pagetop