学校の屋上
(10)~疑問~
私達は、ならんで座った。
すると彼は、話し始めた。
「俺、妹がいたんだ。」
………………いた?
「え、今は?」
「今はもういない。」
………………………え?
「俺が殺した。」
アリスは言葉を飲んだ。
彼が……人殺し?
少なくとも私にはそんなことをする人には見えない………。
ギリッ――――
彼の歯軋りをする音が聞こえた。
「俺が……俺があんなことをしなければ!」
そして彼は話し始めた。
―――――小学5年生―――――
俺と妹は仲がいい。
俺の一番近くに妹がいて、妹の一番近くに俺がいる。
それはずっと変わらないと思っていた。
妹は人気者だ。
成績優秀、運動神経抜群、人望が厚い、器用、かわいい………
しかもになんてまるで見えないしっかり者。
妹は、俺がほしいものをすべて持っていた。
俺はそんな妹に憧れていた。
大好きだった。
ある日、俺がギターの練習をしていると、妹が部屋に入ってきた。
「お兄ちゃん、これあげる。」
「ん?パズルのピースの……キーホルダー?」
「うん、これ私のとお揃いなの。『私とお兄ちゃんの絆は永遠に切れない 』ってお守りだよ!……ずっと仲良しでいてね!」
あれ?
ミユの笑顔が少しだけぎこちない気がした。
…………気のせいかな?
ああ、きっと気のせいだ。
「うん!ありがとう!」
俺は気にしないことにした。
最近、俺はあまり妹と一緒に通学路を歩かなくなった。
「あらミユ、もう行くの?」
「うん。お兄ちゃん、今日も迎えに来なくていいから。じゃあ、いってきまーす!」
「……おぉ、行ってらっしゃい。」
ここのところずっとこの調子だ。
何か、あったんじゃないか?
今、俺の目の前に妹がいる。
妹には気付かれていない。
俺は、妹のあとをつけているのだ。
ここは……中学校?
中から学ランの中にパーカーを着た、金髪の男が出てきた。
おいおい、間違いなく不良じゃねーかよ!
「ミユ!」
………え?
あいつ今、ミユって……
いやいやまさか…な………
「…は……はいっ!」
え………ええ!?
嘘だろ……おい……頭が追い付かねーよ!
えぇ~と……つまり、ミユとあいつが仲良しで……?
いやいや……ミユは超びびってんじゃねーかよ!
金髪の男が彼女の肩を抱く。
……………?
あいつと付き合ってんのか?!
慧太は疑問を抱えながらも、家に帰った。
すると彼は、話し始めた。
「俺、妹がいたんだ。」
………………いた?
「え、今は?」
「今はもういない。」
………………………え?
「俺が殺した。」
アリスは言葉を飲んだ。
彼が……人殺し?
少なくとも私にはそんなことをする人には見えない………。
ギリッ――――
彼の歯軋りをする音が聞こえた。
「俺が……俺があんなことをしなければ!」
そして彼は話し始めた。
―――――小学5年生―――――
俺と妹は仲がいい。
俺の一番近くに妹がいて、妹の一番近くに俺がいる。
それはずっと変わらないと思っていた。
妹は人気者だ。
成績優秀、運動神経抜群、人望が厚い、器用、かわいい………
しかもになんてまるで見えないしっかり者。
妹は、俺がほしいものをすべて持っていた。
俺はそんな妹に憧れていた。
大好きだった。
ある日、俺がギターの練習をしていると、妹が部屋に入ってきた。
「お兄ちゃん、これあげる。」
「ん?パズルのピースの……キーホルダー?」
「うん、これ私のとお揃いなの。『私とお兄ちゃんの絆は永遠に切れない 』ってお守りだよ!……ずっと仲良しでいてね!」
あれ?
ミユの笑顔が少しだけぎこちない気がした。
…………気のせいかな?
ああ、きっと気のせいだ。
「うん!ありがとう!」
俺は気にしないことにした。
最近、俺はあまり妹と一緒に通学路を歩かなくなった。
「あらミユ、もう行くの?」
「うん。お兄ちゃん、今日も迎えに来なくていいから。じゃあ、いってきまーす!」
「……おぉ、行ってらっしゃい。」
ここのところずっとこの調子だ。
何か、あったんじゃないか?
今、俺の目の前に妹がいる。
妹には気付かれていない。
俺は、妹のあとをつけているのだ。
ここは……中学校?
中から学ランの中にパーカーを着た、金髪の男が出てきた。
おいおい、間違いなく不良じゃねーかよ!
「ミユ!」
………え?
あいつ今、ミユって……
いやいやまさか…な………
「…は……はいっ!」
え………ええ!?
嘘だろ……おい……頭が追い付かねーよ!
えぇ~と……つまり、ミユとあいつが仲良しで……?
いやいや……ミユは超びびってんじゃねーかよ!
金髪の男が彼女の肩を抱く。
……………?
あいつと付き合ってんのか?!
慧太は疑問を抱えながらも、家に帰った。