イレカワリ~番外編~
☆☆☆
見慣れた校門の中に同じ制服を着ている生徒たちがどんどん吸い込まれていく。
それは楽しそうに笑っていたり、俺と同じように少し憂鬱そうだったりする。
けれど、みんな同じように吸い込まれていく。
俺は海の横に自転車を置いて海と並んで歩きだした。
俺の横で海は嬉しそうに沙耶の事を話す。
沙耶の事が大好きだ。
そんな気持ちが嫌と言うほど伝わって来る。
最初はそんな海を見ていると、心が痛かった。
俺も沙耶の事が好きなんだ。
そう言いたいと何度も思って来た。
でも、2人でお見舞いに行ったときに気が付いてしまったんだ。
会話の途中で沙耶が笑顔になるのは海が話をしている時だけだって。
その時、俺は思ったんだ。
2人が幸せならそれでいいのかもしれないと。
できるだけ2人の邪魔にならないよう、沙耶のお見舞いに行く回数を減らした。
沙耶の事を頭から忘れるため、別に好きでもないゲームに没頭するようになった。
沙耶と海はお似合いだ。
双子なのにどうして俺じゃないんだ?
そう思った事だって確かにあった。
でも、幼馴染の沙耶には俺と海の違いはハッキリと見えているのだ。
その上で、海を選んだ。
それは変えようのない事実だった。
見慣れた校門の中に同じ制服を着ている生徒たちがどんどん吸い込まれていく。
それは楽しそうに笑っていたり、俺と同じように少し憂鬱そうだったりする。
けれど、みんな同じように吸い込まれていく。
俺は海の横に自転車を置いて海と並んで歩きだした。
俺の横で海は嬉しそうに沙耶の事を話す。
沙耶の事が大好きだ。
そんな気持ちが嫌と言うほど伝わって来る。
最初はそんな海を見ていると、心が痛かった。
俺も沙耶の事が好きなんだ。
そう言いたいと何度も思って来た。
でも、2人でお見舞いに行ったときに気が付いてしまったんだ。
会話の途中で沙耶が笑顔になるのは海が話をしている時だけだって。
その時、俺は思ったんだ。
2人が幸せならそれでいいのかもしれないと。
できるだけ2人の邪魔にならないよう、沙耶のお見舞いに行く回数を減らした。
沙耶の事を頭から忘れるため、別に好きでもないゲームに没頭するようになった。
沙耶と海はお似合いだ。
双子なのにどうして俺じゃないんだ?
そう思った事だって確かにあった。
でも、幼馴染の沙耶には俺と海の違いはハッキリと見えているのだ。
その上で、海を選んだ。
それは変えようのない事実だった。