イレカワリ~番外編~
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ようやく待ちに待った放課後がやってきた。
今日は昼食にチャーハンを作る。
決めていたのに、俺はなかなか自分の席を立つ事ができなかった。
小田ここねが先生と何かを話している。
きっと、制服の事とか明日からの授業に関しての事なんだろうと察することができた。
2人が教室から出て行ったのを見て、俺はようやく大きく息を吐き出した。
そこで、俺はずっと息を止めて小田ここねを見ていたんだと言う事に気が付いた。
「ははっ……」
あまりにバカっぽくて、自分で自分の事を笑ってしまった。
さぁ帰ろう。
小田ここねがいなくなって金縛りが溶けたようだった。
「歩!」
教室の前のドアからそんな声が聞こえてきて視線を向けると、そこには海が立っていた。
「すぐ行く」
そう返事をして鞄を手に持つと教室を出た。
「なぁ、転校生ってお前のクラスに来たんだろ?」
歩きはじめると海がすぐにそう聞いて来た。
「あぁ。そうだよ」
俺はできるだけ自然な雰囲気でそう返事をした。
海に悟られちゃダメだ。
なんとなく、そう思ってしまった。
「男? 女?」
「男」
俺は迷いなく即答する。
だけど海の顔を見ることはできなかった。
今日は昼食にチャーハンを作る。
決めていたのに、俺はなかなか自分の席を立つ事ができなかった。
小田ここねが先生と何かを話している。
きっと、制服の事とか明日からの授業に関しての事なんだろうと察することができた。
2人が教室から出て行ったのを見て、俺はようやく大きく息を吐き出した。
そこで、俺はずっと息を止めて小田ここねを見ていたんだと言う事に気が付いた。
「ははっ……」
あまりにバカっぽくて、自分で自分の事を笑ってしまった。
さぁ帰ろう。
小田ここねがいなくなって金縛りが溶けたようだった。
「歩!」
教室の前のドアからそんな声が聞こえてきて視線を向けると、そこには海が立っていた。
「すぐ行く」
そう返事をして鞄を手に持つと教室を出た。
「なぁ、転校生ってお前のクラスに来たんだろ?」
歩きはじめると海がすぐにそう聞いて来た。
「あぁ。そうだよ」
俺はできるだけ自然な雰囲気でそう返事をした。
海に悟られちゃダメだ。
なんとなく、そう思ってしまった。
「男? 女?」
「男」
俺は迷いなく即答する。
だけど海の顔を見ることはできなかった。