イレカワリ~番外編~
アプローチ-歩side-
その日は予定通りチャーハンを作った。
隠し味に少しだけ入れたトマトジュース。
トマトが食べられない海はそれをうまそうに全部食べた。
空になった皿を見ると、俺はいつも嬉しくなるんだ。
自分が作ったものをそんなに嬉しそうに、全部残さず食べてくれる人がいる。
俺にとってはそれが幸せな事だった。
「なんだよ、ニヤニヤして」
思わず顔に出ていたらしい、海に怪訝そうな顔でそう言われた。
「今日のチャーハンにはトマトジュースが入ってたんだ」
食べ終えた後だからいいだろうと思い、薄情した。
すると海は大きく目を見開いて「まじかよ!」と空になったお皿に視線を向けた。
「トマトは栄養価が高いんだ。どうすれば海が食べられるか、考えてたんだ」
「そっか……そうだったのか」
海はショックなのか嬉しいのかよくわからない表情を浮かべて、「うんうん」と、何度も頷いている。
隠し味に少しだけ入れたトマトジュース。
トマトが食べられない海はそれをうまそうに全部食べた。
空になった皿を見ると、俺はいつも嬉しくなるんだ。
自分が作ったものをそんなに嬉しそうに、全部残さず食べてくれる人がいる。
俺にとってはそれが幸せな事だった。
「なんだよ、ニヤニヤして」
思わず顔に出ていたらしい、海に怪訝そうな顔でそう言われた。
「今日のチャーハンにはトマトジュースが入ってたんだ」
食べ終えた後だからいいだろうと思い、薄情した。
すると海は大きく目を見開いて「まじかよ!」と空になったお皿に視線を向けた。
「トマトは栄養価が高いんだ。どうすれば海が食べられるか、考えてたんだ」
「そっか……そうだったのか」
海はショックなのか嬉しいのかよくわからない表情を浮かべて、「うんうん」と、何度も頷いている。