イレカワリ~番外編~
☆☆☆

それからここねと2人で登校した俺はクラスメートから散々冷やかされる事になった。


それでも、今はここねと2人でいられる時間が持てたことをとても幸せに感じていた。


「お前さ、付き合ってんの?」


休憩時間に不意に純にそう聞かれて、俺は一瞬戸惑った。


「小田ここねと」


純はスマホでゲームをしながらそう聞いてくる。


興味があるのかないのか、イマイチわからない態度だ。


「いや、付き合ってない」


俺は左右に首を振ってそう返事をした。


「そっか。だと思ってたけど」


「どういう意味だよ」


そう聞くと、スマホからキャラクターが死んでしまう音が流れてきて、「あー!
またここで死んだ!」と、大きくため息を吐き出した。


「なぁ歩、ここの攻略教えてくれよ」


「……いいけど……」


俺はスマホの画面を見ながらキャラクターを動かす支持を出していく。


「仮なら、やめとけよ」


純がそう言ったので「は?」と、聞き返す。


「沙耶の仮なら、やめとけ」


その言葉に一瞬頭の中が真っ白になっていた。
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