イレカワリ~番外編~
プレゼント‐海side‐
翌日。


学校が終わってから俺は買い物に出かけた。


今日は沙耶へのプレゼントを買う日だ。


お金は昨日両親が1万円札をくれた。


これで少しはマシなプレゼントが買えそうだった。


本当は歩を誘って2人で来たかったのだが、歩は今日好きな子に声をかけてみるとかで、断られてしまった。


好きな子を誕生日会に呼べと言ったのは俺だから、そこに文句は言えなかった。


それに、うまく誘う事ができればついにあの転校生を見る事ができるのだ。


それが嬉しかった。


噂ではかなり可愛い子だと聞いていたし、歩が好きになる子に興味があった。


もし2人がうまく行けば、俺も沙耶に告白する勇気が出て来るかもしれない。


そんな事を考えながら雑貨屋に入った。


中に入った瞬間、女性ばかりの店内に少しだけ気持ちが臆病になる。


誰も俺の事なんて見ていないとわかっていても、視線を感じてしまう。


早く店から出たいという衝動に駆られるけれど、沙耶へのプレゼントを適当なもので済ませたくはなかった。
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