イレカワリ~番外編~
急変する
その日は最低な日だった。


朝からあんな写真を見せられて、海とも会話ができなかった。


何度か廊下ですれ違ったけれど、声をかけても無視されてしまうのだ。


いっそメールで伝えようか。


そう考えたけれど、それでは海の気持ちを逆なでするだけかもしれないと思い、やめた。


「今日はすげぇ日だな」


昼休みになり、純が俺と一緒にお弁当をひろげてそう言った。


「そうだな」


俺は何の感情もなくそう返事をした。


ここねの写真の件は先生にもバレてしまい、ここねは教室へ入ることなく帰ってしまったようだ。


他に、写真に写っていた数人のクラスメートたちも事情を聞くために順番に職員室に呼ばれていた。


朝から騒然とするような出来事があったため、昼なのに放課後のようなけだるさがあった。


「小田ってあんなキャラだったんだな」


純が弁当のおかずを口に運びながらそう言った。


写真に写るここねの姿を思い出し、食欲が失せていくのがわかった。


「知らない」


そっけなく返事をする。


そんな話をしたくない事は、純だってわかっていたはずだ。


けれど、純は話しをやめなかった。
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