私とあの子の魔法物語
1章、始まりの物語

Episode.1 学園へ



「ほら、起きて・・・・・。」



うーん……。
誰かの声が聞こえる。



『まだぁ、寝るぅ……。』




そういい、また夢の世界に入ろうとすると苦しくなる。



「ふーん、起きないんだ。じゃあ、ユウ、、、僕の好きにしていいよね?」





私はそこで意識が覚醒した。
苦しくなったのは抱きしめられているからだ……。




『アル、なに勝手に私の布団に入って抱きついてるの。』



私は、顔をひきつらせ……双子のアルにそう言うと眩しいほどの笑顔で言ってきた。




「勝手にじゃないよ。ちゃんとノックしたし僕とユウの仲だろ?」


「それに今日は、入学式だよ?」




何が僕とユウの仲だよ。
ただの双子……って!!
あ、あ、あぁ…………。




『わ、忘れてたぁーー!!』




や、やばい。
早く支度しないと!
初日は、確かクラス分けするはず、、、遅刻とかまずい。




「だからちゃーんと、起こしてあげたじゃん」



うん、そうだけど、わかったけど。
とりあえず着替えるから出てけ。



「え、出てかないとダメ?」




あれ、今、私口に出してた?
てかなに涙目で上目遣いで首かしげて言ってきてるの。
……可愛いわ、馬鹿って!!


『なに心の中よんでるの?てかそんなあざとく言ってもダメだから。』




アルは、なんかブツブツいいながら部屋から出ていった。
さて今のうちに早く着替えないと!


つい先日届いた制服に着替える。
そしてアルに着るように言われたパーカーを着て、フードをかぶる。

うーん、両方ともやっぱり慣れないな……。



よし、支度できた!




『アるっ


「呼んだー?」



え、いつからいたの!?
まだ言い切ってないのに返事が来たよ、すぐ真後ろから。

まさか……。
いやもうこのさいどうでもいいや。




「学校行こうか♪」


『……うん。』



差し出された手をとり、駅に向かって歩き出す。
お母さんとお父さんは何年も前に他界した。

私の姉は、そんなこと知らないでお城で暮らしているだろうが……。




私は、アルと他愛のない会話しながら駅に行った。
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