俺の前世
「お前は死んだ」
「起きろ、おい」

ふと体を揺さぶられる感覚に襲われ、重たい瞼を開ける。

「やっと起きたか、白髪君」

重い上半身を起こし周りを見渡すと、ただただ白い空間が広がっていた。
その中で、1人白い着物の様なものを着て顔を白い布で隠している男の人が立っていた。
いや、男の人のはず、だよな、


「おはよう白髪君。目覚めはどうかな?」
「ま、それはそうとして。君は自分の名前が分かるかい?それか生きていた時の事でもいいよ。」

「…は?」

「いやだから、死ぬ前の事分かる?」

「いや、は?俺死んでない、と思いますけど、」

「大体の人はそう言うの。でも君は死んだの。」
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