君を想って……
視聴覚室のドアを開けると、もうすでに半分以上の人が集まっていた。
指定された席に、麻紀と並んで座る。
時間になると、担当のおじいちゃん先生の指示で、自己紹介することになった。
ちなみに、おじいちゃん先生てのはほんとにおじいちゃんみたいな先生。
優しくて、ほんわかしている。
『3年1組、高崎隼人』
『同じく、笹野美咲です』
『3年2組……』
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4組の人が言い終わり、次の5組の人が立ち上がった瞬間、
麻紀が小声で話しかけてきた。
『ねぇ!ちょ、瑶!南波先輩じゃんあれ。やばい一緒の委員とか嬉しすぎるよ』
「南波先輩……?」
誰だろう。聞いたことない。
生徒会長さんとか?それとも、大会で優勝した人とか?
「麻紀。その、南波先輩って?」
『はぁ!?』
『『『っ!?』』』