黒桜 〜あたしと5人の黒狼〜
放課後。
「おい…いつまでこんなこと続けるつもりだ」
「仕方ないじゃん。目立つの嫌だし」
学校の裏にあるコンビニで、ヘルメットをかぶりながら話すあたしとレイ。
どうしてこんなことをしてるのか。
その理由はとても単純なもので、“目立ちたくないから”。
この学校で王子と呼ばれるほどに人気なレイと、一緒にバイクに乗っているなんて知られたら…。
さすがにファンクラブの人たちとかの目が痛いし、何されるかわからない。
だからといって、黒桜のバーまで歩いて帰れる距離でもない。
だから、レイにこのコンビニで待ち合わせにしてほしいと頼んだんだ。