黒桜 〜あたしと5人の黒狼〜




ちなみに、さっきの時間までパニックになっていたあたしの頭はすっかり冷え、平常運行中。


もちろん、レイを変に意識したりなんてしない。


「目立つっつったって、仕方ねぇだろ。バイクしか足がねぇんだから」


そして、この人は自分がどれほど騒がれている存在であるのか、分かっていない。



「そーいうんじゃないんだけど…」


現に、目立つというのが自分の事ではなくてバイクのことだと思ってるし。



「意外と鈍感…」


「あぁ?」



そして、最初は怖かったこの「あぁ?」にも、だいぶ慣れてきた。



「…行くぞ。早く乗れ」


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