黒桜 〜あたしと5人の黒狼〜


…怖。


綺麗な目をしてる分、睨むと迫力があるな。



「…あたしをどうするつもり?」


まぁ、泰雅との取引にでも使うんだろうけど。


「あいにく、泰雅はあたしなんかじゃ動かない。多分、殺されても何とも思わないよ」


そう。


泰雅の目は、いつも冷たかった。


「愛してる」とか言っておきながら、その心の奥は、どす黒い。



「…男なんて、みんな同じ」


女は道具。

自分を満たすだけの、道具としか思ってない男たち。


どうせ、この人だって…。

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