黒桜 〜あたしと5人の黒狼〜
「なっ……べ、別に…」
は、恥ずかしい…。
「ふっ、顔真っ赤」
「!!」
なに?
何なのこの人…ペースが狂う。
「……なんで泰雅なんかと付き合ってんだよ?」
「…え」
どうしてって…。
「…別に。でも、好きでアイツの近くにいるんじゃない」
泰雅を、好きになったことなんて一度もない。
「…お前の意志じゃないんたな」
「誰が泰雅なんて…」
ギュッ…
「!!」
「…もういい」
優しく頭を撫でられる。
…何でだろう。
すごくドキドキするのに、すごく落ち着く。