黒桜 〜あたしと5人の黒狼〜
きっと、思ってもいないだろうね。
あたしが、どれほどあんたを憎んでいるか。
首筋についた傷に、そっと触れる。
泰雅を見るたびに、この傷がズキズキと痛む。
あれは、一年前のこと。
。。。。。。。。。。。。
「やめて!!離してください!!」
「オラァ!!暴れるんじゃねぇ!!」
引っ越してきたばかりで、この街のことをまだ知らなかった頃。
あたしは、アパートに変える途中、数人の男たちに突然、拉致された。
その男たちっていうのは、さっきのグループ、タイガーアイの奴ら。
「泰雅さん。連れてきましたぜ、七季」
「おう、ご苦労さん」
黒いボックスカーで連れて来られたのは、タイガーアイのたまり場。