黒桜 〜あたしと5人の黒狼〜
「誰だ」
げ。
ヤバイ。
これはマジでヤバイ。
今すぐ店の外に飛び出したいけど、逃げたらもっと怖い気がする。
…仕方ないや。
「……あの…なんていうか…お邪魔してスミマセン」
とりあえず、謝りながらソファーの影から出ていく。
赤髪は、一瞬目を丸くしていたけど、すぐに睨まれる。
「覗きかよ。この変態女」
「ち、違うし!!ドア開けたけど、薄暗かったから中に入ったら…」
あんな、見たくもないものを見てしまった…なーんて言えないけど。