黒桜 〜あたしと5人の黒狼〜
「ほ、本当のことじゃん!!この赤髪年上キラー」
「あぁ!?ネーミングセンスねぇなっ!!“ナツ様”って呼べ」
「はぁぁぁ!?あんたなんか、ナツで十分でしょ!!」
ムッカつく!!
何様なの、コイツ!?
自分でナツ様とか、普通言わないでしょ?
「…ガタガタうるせぇ」
ギャーギャーと騒いでいたあたしたちのところに、二階からレイが降りてくる。
「ったく…レイ!!お前のペット、ちゃんと躾とけよ!!」
ペッ…!?
「誰がペットよ!!あたしは人間だから!!」
「あーもー!!イチイチうるせぇ奴だな!!」
頭をガシガシとかきながら、ナツは奥の部屋へ行ってしまった。
「…随分と仲良くなったんだな」
「はい?」
仲良くって、まさかアイツと?
「どこが!!あんなヤツ、一生仲良くできない!!」
俺様…とかいうレベルじゃない。
もう、王様だよ。