黒桜 〜あたしと5人の黒狼〜
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荒んだ街、烏間。
そんな街の、ボロいアパートに俺は住んでいた。
父親はギャンブル好きで、働きもせず、昼間から酒に溺れるろくでなし。
さらに、おふくろを殴ったり蹴ったりする、とんでもないDV野郎だった。
最初は優しかった母親も、心労のせいか、人が変わっていった。
そんな家族、そんな街で育った俺は、もちろんまともな人間になんてならなかった。
高校もろくに行かず、不良のたまり場で遊ぶ毎日。
いつしか、俺の周りに不良が集まり、グループで動くようになった。
弱い奴らをカモにし、金を取る。
“弱い奴らは負ける”。
俺は、自分がやっていることに、少しも悪気を感じなかった。