王子様は女嫌い!?
……今、何が起きた?
呆然とするあたし
苦笑いの和也達
今さっきまでいた唯君が消えていたのだ
「…え?え?えぇ?」
混乱するあたしに手を振る和也
「…あー怜美気にすんなよな、アイツ女嫌いだからさ」
うん、それは知ってる
「女が近くに来るだけで拒否なんだと」
うん、だからいつも逃げてるんだよね
「だから、きっと逃げたんだよ」
そりゃあたしも女だしね
「しかもアイツ…多分帰ったしさ」
あぁ、鞄ないもんね
「だから、委員会は怜美1人で行ってやって?」
まぁ仕方ないよね~
…………って!!!!!
「ええーーっ!!!!!」
校内に、あたしの叫び声が響いた
―――――――――――――――――
「はぁ~…」
結局、委員会はあたし1人で行きました
だって唯君帰っちゃったし…
「なんだかな~」
唯君と話してみたいとは思うけど
実際、唯君の前だと緊張して話せないや…
しかも唯君逃げるし…
恋って上手くいかないもんだな…
「でもっまだまだこれからだもんねー」
図書室の貸し出し係の分担表を唯君の机の中に入れて
あたしはガッツポーズ
そう、図書の貸し出し係は1ヶ月
その間になんとしてでも唯君と仲良くなりたい!!