王子様は女嫌い!?
そして放課後
「わ…こんなに」
思っていたより本の冊数が多い
これは1人で整理するのに時間かかりそう…
「…………やるかぁ」
唯君は…もう来ないだろうし
あたしが頑張らなきゃ!!
そう思って、新しい本の入っているダンボールを机の上に置いた
…その時だった
ガラッ
図書室の扉の開く音
そちらに目を向けると
「ゆ…佐々木君!?!?」
扉にもたれかかってこちらを見ている唯君がいた
なんで?もう来ないと思ってたのに…
驚くあたしをよそに、唯君はカウンターの上に座った
「……………」
こういう時、どうすればいいのか分からない
唯君が図書室に入ってきたことで、あたしは何だか恥ずかしくなって、唯君の顔をから目を反らした
好きな人を目の前にして普通にしていられるほど
あたしは大人じゃない…
無意識に服をキュッと掴む
「何やればいいの?」
唯君から、あたしに話し掛けてきた
びっくりして、唯君の方を見ると
唯君の綺麗な瞳と目が合って
あたしはまた顔を反らした
「これ、今日入った本なんだけど、整理して棚に並べるの」
そう言うと、唯君は面倒くさそうにダンボールの中から本を数冊掴み
棚の方へと歩いて行った