五周年記念
第四話♩*゜君に触れられない
✧*。寿美礼side✧*。
『寿美ちゃん、ありがとう』
ヤられていたとはいえ
皇君の意識ははっきりしている。
「どういたしまして」
今の皇君は“男”に
触れられたくないだろう……
それが陽菜君なら尚更。
一つは“男”が怖いから。
もう一つは“汚された”から。
陽菜君は皇君のことを
綺麗だと言うだろうけど
汚された本人はそう思えない。
『皇多❢❢』
病室のドアが開いて
陽菜君に呼ばれた時に
皇君が身体を震わせたのを
見逃さなかった。
「陽菜君は近づかない方がいいかも」
私がそう言うと
哀しそうな表情(かお)をした。
「私は大丈夫かしら?」
燿子さんは母親だし女性だから
多分大丈夫だろう。
「はい、私達は外にいますね」
皇君の病室を出て中庭に来た。
「陽菜君、きつい言い方してごめんね」
皇君のためとはいえ、
少々、きつい言い方になってしまった……
『いや、いいんだ。
皇多を助けてくれてありがとうな』
力ない声でお礼を言われた。
ヤられていたとはいえ
皇君の意識ははっきりしている。
「どういたしまして」
今の皇君は“男”に
触れられたくないだろう……
それが陽菜君なら尚更。
一つは“男”が怖いから。
もう一つは“汚された”から。
陽菜君は皇君のことを
綺麗だと言うだろうけど
汚された本人はそう思えない。
『皇多❢❢』
病室のドアが開いて
陽菜君に呼ばれた時に
皇君が身体を震わせたのを
見逃さなかった。
「陽菜君は近づかない方がいいかも」
私がそう言うと
哀しそうな表情(かお)をした。
「私は大丈夫かしら?」
燿子さんは母親だし女性だから
多分大丈夫だろう。
「はい、私達は外にいますね」
皇君の病室を出て中庭に来た。
「陽菜君、きつい言い方してごめんね」
皇君のためとはいえ、
少々、きつい言い方になってしまった……
『いや、いいんだ。
皇多を助けてくれてありがとうな』
力ない声でお礼を言われた。