五周年記念
第六話♩*゜とうとうバレました【父親】

✧*。燿子side✧*。

「ただいま」

春弥が三ヶ月の出張から帰ってきた。

「おかえりなさい」

二人が寝ているであろう
客室に一瞬だけ目を向け
夕飯の用意をする。

「陽菜人と皇多は?」

どう答えようかしら……

おそらく、二人は今
仲良く抱き合いながら夢の中。

「色々あってね、今は寝てるわ。
先にお風呂に入ってきたら?」

提案は虚しく却下された。

ヤバい❢❢

可哀想だけど、
陽菜人を起こすしかしないわね。

料理を中断してトイレに行き電話をかける。

お願い、陽菜人気付いて❢❢

「母さん何?」

よかった、電話に出てくれて。

手短に話して切った。

リビングに戻ると春弥が
着替え終わっていた。

「父さん、おかえり」

数分後、眠そうな陽菜人が
客室から出て来た。

皇多はまだ寝てるらしい。

「ごめんね、折角寝てたのに」

あえて?“皇多と”とは
言わなかったけど陽菜人には
ちゃんと意味が通じたみたいだ。

「大丈夫だよ」

きっと、私の電話で
慌てて服を着て、
皇多にも着せたのね(苦笑)

「久しぶりだな」

そんな会話をしていると
Tシャツ一枚で皇多が起きて来た。

あらあら、可愛らしい格好ね⁺♬°ృ

「おかえり」

皇多の声が震えてるわね……

「皇多?」

陽菜人は気付いて
抱き締めたわ。

「大丈夫だ。
俺は一生、皇多しか愛さないから」

あらまぁ、宣言しちゃったわ♡

春弥は反対するだろうけど
私もいるもの♬

大丈夫❢❢

「んんっ……」

キスされて可愛い表情(かお)してるわ♡

「俺は認めないぞ❢❢」

やっぱり予想通りね(苦笑)

「そう言うと思ったぜ。
だけど、父さんには二択しかない」

何を言うのかしら?

「一つ目は俺達を認めること
二つ目は今此処で俺達が
死ぬのを見届けること(ニヤリ)」

二人の目は本気だわ。

これは春弥も認めるしかないわね。

それにしても、
二時間は長かったわ。
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