カミカクシ
ツレサラレ

ここ…どこ?…

目が覚めたのは真っ暗な闇の中。
落ち着いて、これは現実?
……いたい。あと手は動く。
何も臭いはしない、湿度も悪くない、てことは部屋の中?
なんで私こんな所に…
昨日は、
学校から帰って。お母さんと喧嘩…
喧嘩?
…散歩。
そうだ私。昨日、散歩しに近くの山に入ったんだ。そこで……

「うぁあん!ママァーーー!」

突然、暗闇に小さな子供のような泣き声が響いた。

「誰か居るのか?!」

今度は青年?

「良かった、1人じゃない…」

私と同じくらいの歳の子も??

声だけでは判断しづらいけど、自分ひとりじゃないってことはわかった。

「あの、皆さん聞こえますか?私が今から床を叩くのでその方向に集まってもらえます?」

私と同じくらいの歳の子の声。
なるほど賢い考えだ。

さっきまで泣いていた子もピタッと泣きやんだ。
それを合図にカツカツと床を叩く音が始まった。






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