カミカクシ
「次で最後じゃね?」
ドキッ。そうです誰でしょうね。
「おーい、でてこーい!」
ヒカリン…
「もう寝たとか?」
起きてますよ、透くん。
「別に私ほどの自己紹介をしろっていう訳ではないんですのよ?」
…わかってます、私この流れだと凡人以下になるけど…
やるしかない
「呼っばれって とっびでって ジャッジャジャッジャーン♪みーんなのミナだよぉー♪」
「…」
「…」
「…」
「…」
くぁああ!渾身のネタ滑ったぁ!
「あの。なんか、えっと…すみません。」
「あっはははは!いや、今まで雰囲気でそんな感じの子だと思わなくって。面白いね、美奈ちゃん!」
「焦ってただけじゃないですの?」
その通りです。
「えっと、こんな感じになりましたが、改めまして、北口美奈15歳高校1年です。得意科目は音楽と美術?かな。あと残念ながら皆みたいな凄い情報はありません。」
「なんかツマンネー。」
「そうですわね。」
めっちゃ突き刺さりましたから。
「まあまあ、とりあえずこれで全員かな?」
「てかさー、ほんとに5人なのかなぁ?」
「え…どういうこと?」
「だから、もしかしたら俺達より先に拉致られて此処で死んーー」
「きゃあああああ!」
アリスちゃんの叫び声が耳をつんざく
「落ち着いて、そんなことあるわけないよ!」
ヒカリンが宥めるものの、アリスちゃんは泣き止まない。
「大丈夫です。さっき見まわった時には怪しい物は落ちてませんでしたし、腐ったような臭いもしてないでしょう?」
透くんが冷静なおかげで、皆落ち着きを取り戻した。
「腐ってるとか…やだなぁ!生々しすぎー!とおるん♪」
沈黙の中ヒカリンが明るく言った。でも、多分顔は笑ってないと思う
「ここ。何なんだろうな。」
せいやが呟く。
「そもそもなんで皆ここに?」
私はみんなに聞きたかったことを訪ねた。