小悪魔な彼にこっそり狙われています




朝起きたら、相変わらず朝が弱いらしい来栖くんは全く起きる気配がなくて、せめてアラームくらいはと思い枕元の目覚まし時計をセットだけして家を出た。



……ていうか、これってどうなの私。

来栖くんの告白に答えていないのに、体の関係は持つなんて……ダメ女にもほどがある。

けど昨日のことを思い出すと、また心は音を立てて、全身は火照り出す。



自分を求めてくれる人に惹かれているだけ?

……ううん、そんなものじゃ片付けられない。



きっと、好きなんだと思う。

その気持ちをようやく認めることができた心は、今更突き放されても戻れない。それくらい、もう彼に溺れている。

信じられなかった彼の気持ちを、信じたいと思ってる。



……とか思っていて、都合よくセフレにされたらどうしよう。

なんて、真っ直ぐに伝えられることに慣れていなから、マイナス思考はなかなか抜けないけど。



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