僕と君と…
-千鳥 あすか-

最近、私が練習していると誰かに見られているような気がするんだよね…。


誰だろう。みほも誰か見たって言ってたし、少し気になるな。

そんなことを考えながら私はいつものようにボールを出して練習を始めた。



試合に出ている自分を想像しながらシュートを打つ。


『シュパッ』綺麗に入った。



最近、頑張ってきた成果が出たせいかシュートがよく入るようになっていた。


「にひひっ。自分、頑張ってんじゃん?」


笑ってそう言いながら天井に向けてボールを高く上げた。


しっかりキャッチ…そう思っていたはずのボールは、体育館のギャラリーの手すりに当たって跳ね返ってきて…



「いっ…いったああ。」


私の頭の上に落ちてきた…。



くぅう。かっこ悪い…。



あ、ボールが転がって…。

誰かが拾ってくれたみたい!

「すみませんっ!ありがとうございます!」


私は少しドキドキしていた。



かっ、かっこいいなぁ…。



私がぼけっとしていると



「俺も、やってもいいかな?」



そんな声が聞こえた。


シュート打つってことかな…?

ドキドキしながら私は

「はい!よかったら使ってください!」

といってボールを投げた。
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