☆甘い恋の秘密はキミ限定☆
「あ……」
思わず大きな声を出しそうになって、慌てて自分の口を手で塞ぐ。
寝ている彼が起きていないことを確認して、心の中でホッと息を吐く。
こんなところで寝ている彼にも驚いたけど、気持ちよさそうに寝息を立てる彼の胸の上で、私が探し求めていたお方はこれまた気持ちよさそうに目を閉じて、体を丸めてスヤスヤと眠っていた。
こんなところにいたなんて。
それにしても2人とも凄く気持ちよさそう。
程よく陰になっていて、夏の強い日差しを避けるには絶好のポジション。
思わず寝ている2人の隣へ座り込み、寝顔を眺めてみる。
それにしても、こんなカッコイイ人がうちの学校にいたんだ。
未だに眠っていて起きる気配のない彼を見るのは初めてだった。
入学してからだいぶ経つけど、他のクラスや他の学年の人とはほとんどと言っていいほど接点がないから知らないことも多い。
男の人に綺麗って言葉はおかしいかもしれないけど、その言葉がこの彼にはピッタリだった。