☆甘い恋の秘密はキミ限定☆
○もっと知りたいです。
今日あったことを思い出しながら夕飯を食べる。
「優愛なんかいいことあった?」
私の様子を見ていたのか隣に座ったお兄ちゃんが聞いてきた。
「え? えーと。何でもないよ」
そんなに顔に出てたかな?
曖昧に誤魔化すとお兄ちゃんの眼光が鋭くなった。
「もしかして、男?」
「ちょっと翔(かける)。
優愛だってもう高校生なんだから、好きな人のひとりやふたりできるに決まってるでしょ」
「え、違うよお姉ちゃん!」
慌てて否定するけど、時すでに遅し。
「ゆ、優愛に男の影……。
そいつはどんな奴だ? お兄ちゃんにくわしーく説明できるかな?」
目が笑ってない、怖い。
「ほら、優愛が怯えてるじゃない。
そんなに顔近付けないでっ」
お兄ちゃんが顔は笑ってるけど、ズイッと顔を近付けてきたからそれをお姉ちゃんの手が制してくれた。