【書き下ろし】太陽の声にのせて
第1章:どうしても、好きになれない。
出会い
「友梨、次教室移動だって!いこう」
「うん」
学校の教室移動。
「友梨ちゃん、パフェ食べに行こうか」
「うん!」
学校終わりの放課後デート。
友達もいて、
彼氏もいる。
なに不自由ない学校生活。
普通の人だったら毎日が楽しくて、胸がドキドキして
放課後は彼にキュンっとして。
幸せな生活を送っているだろうに
今の私は、一度も心の底から笑えていない。
表情ばっかり笑って、笑顔作って
友達にはそうだねって当たり障りのない返事をする。
いつからだろう。
そんな生活が当たり前になってしまったのは。
クラスも、彼との時間も、私は大嫌いで仕方なかった―。