【書き下ろし】太陽の声にのせて
「忙しいから……みんな」
「彼氏と会うのに?」
「そ、そうだよ!」
岡崎くんと話したくなくて、
早足で教室に向かうけど彼はついてくる。
「雑用決める時もやらされてなったのに、
そん時も誰も助けてくんなかったじゃん」
「いいんだよ、別に。私こういうのするの好きだもん」
「嘘つき、あの時泣きそうだったクセに」
ピタリと足を止める。
なんで。
なんでこんなこと言ってくるの。
「友達ごっこだもんなあ、
助けてくれるわけねーか。」
ぎゅっと手を握ってたえる。