【書き下ろし】太陽の声にのせて
「そういうとこ、だよ俺が言ってんのは。
やりたくねーならやりたくないって言えばいいだろう」
そんなこと……出来ないよ。
声に出せたら、いくらだって伝えてる。
でも私にはそれが出来ない。
「今いる彼氏ももしかして好きじゃないとか?」
岡崎くんの言葉にばっと顔をあげると
彼は察したように言った。
「やっぱりな」
「な……なんで私が彼氏いること、知ってるの?」
「見たんだよ、一緒にいるとこ。それに教室でも話してんじゃん」
バレてもおかしくはない。