【書き下ろし】太陽の声にのせて
ぎゅっと目をつぶり、彼に言う。
「私のこと知らないクセに、いい加減なこと言わないで」
精一杯の気持ちは小さな声になって言えた。
すると
「言えんじゃん」
彼はふわりと笑う。
その笑顔はやっぱり温かかった。
「教えようともしなきゃ分かんねーじゃん?」
……意味わからない。
私が嫌いだからそうやって言ってくるんじゃないの?
そして彼はまた、私の頭をポンと叩くと
何も言わないうちに、教室に戻ってしまった。
岡崎くんが分からない。