【書き下ろし】太陽の声にのせて
私は逃げるのが楽しかったから良かったんだけど
それをいいと思わない子は当然いた。
『ねぇ、小鞠さぶりっ子してると思わない?』
それがグループのリーダー愛華ちゃんだった。
小鞠ちゃんが、委員会に行っている時に始まった悪口は
どんどん広がっていく。
『やっぱり?私も思った!ボール怖いとか嘘だよね』
『ああいうのウザくない?全部うちらに被害くるし』
『男子いるからぶっりことか超ウザい』
その時、小学生の頃を思い出して私はうつむいた。
一緒にいて笑い合っているメンバー。